藤田麻衣子インタビュー!新アルバム「Color」と自身の楽曲のミュージカル化について

角屋昌也

角屋昌也

2023.06.20


地元出身のシンガーソングライター藤田麻衣子さんの7thアルバム「Color」が5月24日(水)にリリース。

 

前作から約1年7ヶ月ぶりのリリースとなる本作は「wacci」橋口洋平さんをはじめ、今までにない楽曲提供や共作にも挑戦するなど、新たな魅力を伝える全10曲。

 

さらにBIGニュース!2021年リリースの「きみのあした」をもとに、名古屋市文化振興事業団設立40周年記念のオリジナルミュージカル「きみのあした」の公演も決定。同ミュージカルの全楽曲を藤田麻衣子さんが手がけるということです!まずは、こちらの嬉しいニュースからお話を伺いました。
―名古屋市文化振興事業団設立40周年記念で、藤田さんの「きみのあした」がオリジナルミュージカルとして制作されることになりました!
藤田:2020年に名古屋市文化振興事業団の「きみのあしたプロジェクト」で作った曲なんですけど、そもそも事業団のつながりとして、まだ歯科衛生士の専門学生だった2004年に、実は事業団のミュージカルに出演していて。
ミュージカルが昔から好きだったから、夏休みの思い出として初挑戦したもので、その頃から生のオーケストラを使っていて、すごく本格的なミュージカルでした。

 

当時からオーケストラが大好きだった私が、そんな現場を体験したら、もう365日・24時間音楽をやりたい!という想いが強くなり(笑)、ミュージカルが終わったら、間髪入れずに東京へ。

 

作詞・作曲もその頃から始めたんですけど、音楽の道へ本格的に進むきっかけとなったのが事業団のミュージカルなんですね。そして事業団のミュージカル出身者というご縁もあり「きみのあしたプロジェクト」にも携わり、さらに40周年記念のオリジナルミュージカルで「きみのあした」を題材にすること、そして「きみのあした」以外に他の楽曲も全て作ってほしいということで声をかけていただきました。
ミュージカルは色々と見てきているから、自分の曲にもミュージカルっぽいものは既にいくつかあって。それぐらいミュージカルから多くの影響を受けているので、初めての経験ですが、きっとイメージがたくさん膨らんで曲作りができると思い、引き受けました。
夢のようなお話で、すごく嬉しいです!脚本を読ませていただいたんですけど、コロナ禍がテーマで、個人的には読んでいるだけで涙ぐんでしまったところもあったりして。さらに自分の音楽次第で、より感情とか雰囲気とか盛り上げていけたらと思うと、すごく楽しみで張り切っています!
―本当に楽しみですね。何曲ぐらい作る予定ですか?
藤田:10曲前後を予定しています。私自身、事業団のミュージカル出身で非常に影響を受けて、人生が変わったぐらい!だからミュージカル経験のない人もぜひオーディションに参加してほしいですね。
―期待しています!そして話は変わりますが、先日7枚目のオリジナルバム「Color」がリリースされました。ご自身の手応え、周りの反応はいかがでしょうか?
藤田:今までずっと自分で作詞・作曲してきたんですけど、今回は初めて色々な人と作ってみようということで、楽曲提供してもらったり、共作したり、歌詞だけ自分で書いたり、本当に様々な作り方を経験してみて、結構時間がかかって大変だったこともあったんですが、完成したら、すごく良いものができたと胸を張れる作品になったと実感しています。
―今までと違う制作のスタイルに取り組んだきっかけは?
藤田:すごく自然な流れで、始まりは、最初の共作曲となった「ありがとう」。柳田はるかさんの作詞で、今回のアルバムにも収録しています。
作詞・作曲は全て自分でしたいと思っていて、自分の心が本当に動くことしか歌いたくなかったし、嘘をつきたくないというか、もし全然共感できない歌詞だったらと思うと、人に書いてもらうこと自体があんまり好みではなくて。
絶対に自分の作詞・作曲じゃないと嫌だと意固地になり、15年間ずっと言い続けてきました。

 

でも、柳田はるかさんの歌のように、共感したり、勇気をもらえたり、すごく良い歌詞なら自分で書いても書かなくても結果は変わらないというか、本当に歌いたいと思うんだということに、柳田はるかさんに気づかされました。
そして2021年が15周年で、昨年の配信リリースで、新しい曲を作ろうとなったとき、歌詞は自分で書きたいけど曲を作ってもらったら、また異なる自分を出せるのでは、ということで、安室奈美恵さんにも楽曲提供していて、私自身インディーズ時代からの顔なじみで付き合いのある「SUNNY BOY」に作曲をお願いすることになりました。そして、できたのがアルバム10曲目に収録している「シンプル」という曲。
初めてのチャレンジで面白かったし、勉強にもなりました。「SUNNY BOY」が英語の方が得意だから、レコーディングのときも日本語を大切にするというよりも、聴き心地の良さやニュアンスを重視した歌い回しで、自分にはない部分をたくさん提案してくれました。
もちろん全ての歌い方を変えるわけじゃなくて、楽曲によっては今までと異なる方向へトライしたり、振り切った歌い方をしたりしても良いのでは、という考え方です。実際に完成したものをチェックしても、心配しているほど藤田麻衣子じゃなくなる感じもなくほっとするとともに、逆にこれまでとは違う藤田麻衣子を出せて良かったです。
そんな経緯も踏まえて、新しいオリジナルアルバムの制作段階になったとき、色々な人にお願いして作ってみようということに。セルフカバーなど自分で作詞・作曲している曲ももちろんありますが、新しく制作するものは共作中心で、という流れになりました。

 

―アルバムタイトル「Color」にも、そんな意味合いが込められていそうですね。
藤田:去年の夏の終わり頃、女性向け恋愛ゲーム「イケメンヴィラン 闇夜にひらく悪の恋」のタイアップのお話をいただき、主題歌を作ることになりました。テーマは“ちょっと、いけない恋”。
好きになってはいけない人に惹かれてしまうという、黒とか紫とか、ちょっとダークな感じの色合いが浮かんで「漆黒」というタイトルに。先の見えない恋で、漆黒の森に迷い込むようなイメージです。
「漆黒」が新しいアルバムの推し曲のひとつになるだろうと思っていたから、2022年の段階で、2023年の代表曲を作るぐらいの強い気持ちで「漆黒」を書いて、だから“色”というワードが自分の中で、強烈に印象付けられていました。
その後、アルバム制作の段階に入って、歌詞は基本的に自分で書いていたんですが、自分以外の作詞曲も歌いたいとなったとき、かといって歌詞のこだわりも強すぎるから誰でも良いわけではなく、やっぱり共感できる歌詞を書ける人が良いということで、白羽の矢を立てたのが「wacci」の橋口くんです。
「wacci」の橋口くんも「SUNNY BOY」と同様に、15年ぐらい前からの知り合いで、当時スタジオで一緒に作業をしていました。最近の橋口くんはご存知の通り大活躍で、良い曲もいっぱい書いているから、橋口くんの歌詞だったら絶対に共感できると思ってお願いしました。
前回のアルバムで「人魚姫」という曲を作ったときに、やっぱ姫シリーズは良いと思って「白雪姫」にもトライしたんですが、何にも浮かばなくて書けなくて…。さらに「白雪姫」はディズニーということで、ディズニーで私が一番好きな「美女と野獣」も合わせて、2つのテーマを持ち帰ってもらい、曲作りを進めてもらうことに。
先に4曲目の「鏡よ鏡」が上がってきたんですが、歌詞の中に“紫色のスカートギュッと握りしめた”というのが出てきて、その後「美女と野獣」の橋口くんのほぼほぼ完成した歌詞に、共作の形で私も加わり、結果として「美女と野獣」の主人公ベルにちなんで黄色いドレスをプラスしたんですけど、また色が出てきたということで盛り上がって(笑)。
そして本作は多くの方に制作に携わっていただき、新しい歌い方にもチャレンジしているから、自分の中で色々なカラーが見えてくるアルバムということで「Color」に。このタイトルは、曲の半分ぐらいが揃ったときに決めました。
―具体的に自身の声や歌い方に関して意識したことは?
藤田:特にアルバム前半はビートのある曲が多く、基本的に私の曲ってバラードが多いからあまり得意ではなくて…。やっぱり自分で曲を作っていると、カッコいい歌にするよりも、歌詞をしっかりと伝えることを第一に考えてしまいがちで。

 

今回は提供曲も多いから、曲の良さを伝えたいという部分がより強くなり、歌詞が伝われば…という考え方から、それぞれの曲に合わせた歌い方をしたいという想いに自然とシフトしていきました。
-最後に愛知・岐阜・三重のサイトユーザーにメッセージをお願いいたします。
藤田:名古屋をはじめ、東海エリアにはまたライブで来たいと思っていますので、twitterやブログなどSNSでぜひチェックしてください。そして「Color」という新しいアルバムで、新しい藤田麻衣子を感じてもらえると嬉しいです。

 

 

リリース

-2023.5.24 Release-
●Color【初回限定盤】

4,950円 VIZL-2191
CD+オリジナルグッズ
CD
1.漆黒
2.タンポポ
3.戻りたい、もう戻れない
4.鏡よ鏡
5.できるなら…
6.always
7.足音
8.美女と野獣
9.ありがとう
10.シンプル
●Color【通常盤】

3,300円 VICL-65822
CD
1.漆黒
2.タンポポ
3.戻りたい、もう戻れない
4.鏡よ鏡
5.できるなら…
6.always
7.足音
8.美女と野獣
9.ありがとう
10.シンプル

 

 

イベント出演

毎月第2・4木曜に「アスナル金山」で行われるラジオ公開収録イベント「須田亜香里×大倉士門 ASUNAL TREASURE」。
MCに須田亜香里・大倉士門を迎え“日常のお宝探し‼アスナル金山でみーつけた‼”をテーマに、ファッション・グルメ・雑貨・エンタメの“お宝”を発掘する人気プログラムのスぺシャルゲストとして藤田麻衣子さんが出演します。
【開催日時】
6/22(木)18:30~20:00
【参加方法】
ステージ前観覧エリアは自由に入場できます(混雑時の入場規制あり)

 

・集合時間17:45~(1F「明日なる!広場」横)
・入場時間18:00~
【放送日】
FM AICHI毎週金曜20:30~

 

 

ミュージカル

名古屋市文化振興事業団設立40周年記念
2024年企画公演
オリジナルミュージカル「きみのあした」

 

【開催日】
2024.2.16(金)~18(日)
6回公演
【会場】
名古屋市芸術創造センター
【主催】

公益財団法人名古屋市文化振興事業団
【スタッフ】
上演台本・演出/落石明憲
音楽監督・指揮/井村誠貴
振 付/高橋早霧
原 作/竹内裕二
作 曲/藤田麻衣子
管弦楽/セントラル愛知交響楽団
【HP】
オフィシャルサイト

 

 

プロフィール

2006年9月、シングル『恋に落ちて』でCDデビュー。
恋愛・応援ソングがTV CMをはじめ多くのタイアップに起用されている名古屋出身の実力派シンガーソングライター。「はじめてのおつかい」オリジナル挿入歌も話題に。また他アーティストへの楽曲提供も多数。
透き通った歌声、歌詞への共感、ドラマティックなメロディに、ライブ会場では涙する人も。ライブに訪れる約7割が女性ファンと、特に同性から高い支持を集めています。

 

 

オフィシャルサイト

https://fujitamaiko.com
【YouTube】
@fujitamaiko
【Instagram】
fujitamaiko
【Twitter】
Fujita_Maiko

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角屋昌也

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2023.06.20

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