杏沙子『LIFE SHOES』インタビュー「心を掘り下げた先に、自分にしかできない楽曲がある」

稲垣朱乃

稲垣朱乃

2022.04.05

 

 

2022年3月2日(水)にminiAlbum『LIFE SHOES』をリリース!シンガーソングライターの杏沙子さんが、ナゴヤドットに2度目の登場!!

 

❝矛盾に隠された女性の本当の気持ち❞を込めた8曲が収録された渾身の作品についてお話してくださいました。制作の裏側ではたくさんの挑戦があったそう!

 


 

自分の心を掘り下げた先に、自分にしかできない楽曲がある

杏沙子:きっかけは、前作の『ノーメイク、ストーリー』というアルバムに収録された「見る目ないなぁ」という楽曲でした。自分の実体験をもとに曲を作ったのですが、その経験をきっかけに、もっと自分のことを掘り下げて楽曲を作っていきたい、という思いが強くなりました。ノーメイク=すっぴん、どころではなく、心の服を全部脱いで、奥深くに眠る本当の気持ちとはどんなものなんだろう、ということを考えて作り始めたのが今作のはじまりです。

 

前作のリリース後、コロナ禍ということもあり自分を見つめなおす時間というのが増えました。その中で、自分が書いていくべき歌ってどんなものだろう、自分にしか書けないものってなんだろう、って思い悩む期間もありました。

 

そんなときにお会いしたのが、今回プロデューサーを務めてくださった石崎光さん。初めてお会いした時に、「杏沙子ちゃんが恥ずかしいとか情けないなとか、隠しておきたい感情の中に、杏沙子ちゃんにしか書けないものがあると思うから、杏沙子ちゃんにしかできない曲を一緒に作っていこう」って言ってくださったんです。それは自分にとってとても大きな出来事でした。

 

▼前作より 見る目ないなぁ MV

 

さらけ出すことの苦悩と喜び

今まで人に言えなかった感情を光さんにお話しして、「じゃあそれを曲にしよう」と言われた時には、「え~~」ってとても抵抗がありました。ですが光さんは、自分ひとりだったら絶対に曲にしなかったような私がボツにした感情を拾い上げてくださって。言わば、ゴミ箱をあさられたよう、といったら失礼ですが(笑) でも、そのゴミ箱のなかにこそ私らしさがある、ということを教えてくれて、本当に素敵な出会いだったなと思っています。

 

今作の楽曲制作では、曲を作ることが、今まで知らなかった自分の一面を知ることにも繋がり、次第にその楽しさが恥ずかしさを上回っていきました。今となっては、もう何も怖くない!というところに行きついています。

 

1人ではたどり着けなかった、想像のその先へ。

全曲通して初めての挑戦というのが詰まっているのですが、まずは「女の子にしてよ」という楽曲。光さんのアドバイスのもと1曲目に作った楽曲なので、とても衝撃的で、思い入れの強い楽曲となりました。

 

「ピスタチオ」という楽曲も、普段の自分ひとりであれば、世に出せなかった楽曲だと思います。普段から、言ったら楽しくなっちゃうような響きが面白い言葉を見つけてメモをすることが好きなのですが、そうゆう耳が楽しくなるような言葉だけで構成した楽曲です。

 

いつもであれば深く意味や物事について考えてしまう方なのですが、歌詞でも「意味も価値も全部くだらない!」と言っているように、いったん意味とかは置いといて、楽しい!歌いたくなる!といった感情に任せて曲を作りました。

また、光さんから言われたことで印象的だったのが、「想像の先にいかないといけないよ」という言葉。「負けたんだ」「ともだちに戻るよ」の2曲は、その楽曲の主人公のシチュエーションに自分を置いて、自分だったら本当にどう感じるのか、ということにとことん向き合いながら歌詞を作りました。そうやって深く意識をしながら曲作りをしていく過程も私の中では挑戦の一つでした。

 

▼女の子にしてよ MV

 

▼ピスタチオ MV

 

▼負けたんだ MV

 

▼ともだちに戻るよ MV

 

赤裸々な感情をストレートに聞き手に伝えたい

歌う面で心がけたのが、赤裸々な感情を歌詞にのせているからこそ、聞き手にもそれをストレートに伝えたい、ということ。根本的な話ではあるのですが、改めて丁寧に、大事にレコーディングをしていきました。楽曲の主人公の視点にも気を配り、どこにいて、誰に対して放っている言葉なのか、一つ一つ意識しながら歌っています。

 

前作に続き、デザイナーの脇田あすかさんにアートディレクターをお願いし、ジャケットにもこだわりました。楽曲自体のコンセプトとリンクするよう、なるべく着飾らず、メイクもヘアもファッションもシンプルなものにしました。

 

このアルバム自体が、私にとっての、また聴いてくれる人にとっての、毎日の一歩を助けてくれる靴(シューズ)となるように、との想いを「裸足」で表現しているのもポイントです。

 

杏沙子さんの毎日の一歩を助けてくれる靴(シューズ)は、耳から得るパワーと食から得るパワー

深夜のラジオ、特にオードリーさんのオールナイトニッポンを聴く時間が大好きです。あとは、お風呂に防水スピーカーを持ち込んで音楽を聴く時間も好き。そんな耳から入ってくるパワーとごはんで私は成り立っているなと思います。

 

ごはん屋さんは、インスタで調べる派。行ったことのないお店を開拓していくのが好きなんです。私の推しになるレストランって、食べログではあまり評価が高くなくて、口コミも少ないお店が多くて。そんな隠れた名店を見つけるのを生きがいとしています。

 

名古屋へはずいぶんと行けていないのですが、そろそろ味噌カツが食べたいな~!前回のキャンペーンにお邪魔した時に食べた味噌煮込みうどんもとても美味しくて、早くなごやめしを食べにお邪魔したいと思っています!

 

自分のことを好きになる、小さなきっかけになればいい

今回のアルバムでは自分の中の矛盾に向き合い、いろんな楽曲を歌っています。ほとんどの方が心の内に矛盾を抱えていて、私を含めて、その矛盾に気づいている方は少ないのではないかと思います。このアルバムを聴いて、その矛盾に気づいて、認めてあげることで、少しでも自分のことを好きになってくれる、そんなきっかけになればいいなと思います。ぜひ聴いていただきたいです!

 


 

リリース

初回限定盤

 

通常盤

 

2022年3月2日(水)リリース

『LIFE SHOES』

 

【初回限定盤】[CD+DVD] \4,180(税抜価格\3,800) / VIZL-2013

【通常盤】[CD] \2,750(税抜価格\2,500) / VICL-65664

[収録曲]  ※初回限定盤/通常盤共通

全8曲収録

01.元カノ宣言

02.ピスタチオ

03.Mirror

04.ともだちに戻るよ

05.負けたんだ

06.好きって

07.眩しい

08.女の子にしてよ

 

プロフィール

杏沙子 asako

鳥取県出身のシンガーソングライター。1994年4月4日生まれ。

2016年、初のオリジナル曲「道」を発表し、本格的に音楽活動をスタート。YouTubeに公開した「アップルティー」は女子中高生を中心に注目を浴び、後にJTBのCMソングにも起用される。2018年7月、1st mini album『花火の魔法』にてメジャーデビュー。2019年には、「ケチャップチャップ」が”NHKみんなのうた”に抜擢される。同年夏、初のドラマ主題歌(ABCテレビ「ランウェイ24」)として「ファーストフライト」を書き下ろした。

2020年リリースの2nd album『ノーメイク、ストーリー』収録曲「見る目ないなぁ」が、失恋ソングとして同世代からの共感を呼び、ミュージックビデオは200万回再生を突破。YouTubeコメント欄には2,000件近くの反響のコメントが寄せられ、現在も増え続けている。

 

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2022.04.05

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