2023.12.08
1951年創業、東海地方の喫茶店を中心に、600店舗以上に業務用コーヒーの卸しを行っている老舗企業・イトウ珈琲商会。2023年12月8日(金)、名古屋・東区泉の「イトウコーヒー本店」横に、新たな喫茶店『イトウ珈琲 喫茶室』をオープンしました!
その随所から醸し出される歴史の深さや、街に根付いたアットホームな雰囲気、老舗企業が追求する確かな品質のコーヒー、そして名古屋の喫茶文化をぜひ実際に体感してみてはいかがですか?
オープンしたのは、東区泉「イトウコーヒー本店」のすぐ横。かつて焙煎所として使われていたスペースです。床や壁、窓などはそのままに、当時の面影を残しています。入り口すぐのカウンターで注文して中に入ります。
まずいただきたいのが、「OFFの時間が、コーヒーを通してより充実したものとなるように」との思いから、名付けられた「OFF珈琲」。
創業当初より特別に直輸入しているという、コロンビア・ナリーニョ産の「カラコール」(=現地で「でんでん虫」という意味)という豆を使ったストレートコーヒーで、イトウ珈琲の歴史を物語る代表的な味わいです。コーヒー全体の3%ほどしか採れない希少価値の高い豆で、芳醇なこくと甘みが特徴。
豆の丸い形が「でんでん虫」に似ていることから、現地で「カラコール」と呼ばれているのを理由に名付けられたそう。
合わせてオーダーしたのは、喫茶店をやる上でこれだけは外せなかったという「小倉トースト」を、現代風に、食べやすい形にアレンジした「プチやま 小倉 バター」。コロンと手頃なサイズのトーストに、あんこがたっぷり。コーヒーともよく合います。
他にも、業務用コーヒーで1番人気の「ハイシティブレンド」の豆を使った「ON珈琲」や、カラコールエスプレッソを使った「カフェラテ」。デザートには「珈琲ゼリーあんtoみつ」「珈琲ゼリー」「アフォガード」といった、コーヒーを使ったスイーツもラインナップします。
イトウ珈琲商会のアンテナショップ「イトウコーヒー本店」。焙煎工場直送の業務用コーヒーを手頃なサイズにパッケージし販売しています。
その他にも、その時期の旬な生豆をセレクトし、店内で焙煎したての豆の販売も。「イトウ珈琲 喫茶室」とはまた異なるラインナップが楽しめるので、ぜひ合わせて立ち寄ってみてくださいね。
卸売業者としてたくさんの喫茶店とやりとりする中で、時折訪れるというというのが、後継者不足が理由のお店の閉店。惜しまれつつも閉店していくお店との悲しい別れを何度も経験し、「コーヒーを起点に新たな交流拠点を作れないだろうか」という考えに至ったといいます。
具体的には、カフェや喫茶の開業希望者にトレーニングの機会を提供したり、またその上で生まれた知識やスキルを卸先に還元したり。現在はまだ準備中とのことですが、2階のスペースを活用して、展示会やイベント、POP-UPショップの開催も検討しているとのこと。コーヒー好きが一堂に介す催しが開催されたら、とても楽しそう!
「このお店を通して、名古屋はじめ地域全体の喫茶文化を元気にしていきたい」そう語ってくださった店長の奥田さん。老舗企業の新たな試みに、期待が高まります。
2023.12.08