映画『ブルーヘブンを君に』由紀さおり、ボイメン小林・本田「こんな孫がいたら羨ましい」

稲垣朱乃

稲垣朱乃

2021.05.18

 

地方創生ムービープロジェクトとして、岐阜県・西濃地区をメインに撮影された映画『ブルーヘブンを君に』が、いよいよ2021年6月11日(金)に全国ロードショー!東海エリアの方々なら馴染みの深い、池田山や揖斐川など、自然豊かな美しい岐阜の土地とそこに暮らす人々を背景に、いくつになっても夢を諦めない人生のすばらしさが描かれた感動作となっています。

 

キャストには「夜明けのスキャット」でデビューしてから、芸能生活50年以上、意外にも映画初主演となる由紀さおりさんを筆頭に、名古屋を拠点に世界へ向けて活動をしているBOYS AND MENのメンバー、小林豊さん、本田剛文さんらが参加。「アンフェア」シリーズや「サイレント・トーキョー」の原作など小説家としても活躍する秦建日子さんが原作・脚本・監督を務め、実在のバラ育種家・河本純子をモデルとした美しいオリジナルストーリーを届けます。

 

今回はそんな映画『ブルーヘブンを君に』の完成披露イベントの様子とともに、魅力をご紹介いたします!

 

由紀さおり、小林豊、本田剛文、秦建日子が登場!岐阜で開催された完成披露試写

 

4月に映画の舞台・岐阜で開催された完成披露試写。本作の主人公、世界初の青いバラ「ブルーヘブン」の生みの親として有名な園芸家・鷺坂冬子役を演じた由紀さおりさん、冬子の孫・鷺坂蒼太役の小林豊(BOYS AND MEN)さん、蒼太の弟・恩田正樹役の本田剛文(BOYS AND MEN)さん、秦建日子監督が登壇し、本作への想いを語られました。

 

―夢を持って生きていくことの素晴らしさを伝えたい

 

本来なら昨年公開を迎えていた『ブルーヘブンを君に』。コロナの影響もあり1年越しに劇場上映が叶うこととなりました。今の心境は?

 

由紀「映画もそうですが、昨年は個人のパフォーマンスに関してもコンサートが行えない世の中で、 ようやく皆さんに観ていただく機会が実現したこと、本当に嬉しく思っております。本作に参加させていただくことで、「ブルーヘブン」という青いバラを作る夢を実現させた芯の強いお方、河本純子さんにお目にかかり、この方の魅力を表現できたらいいなと役に向き合っておりました。岐阜は青く広い空と水がきれいで、そんな大好きな岐阜の地で、地域の皆さんと一緒になって作る本作に参加させていただくことはとても幸せなことでした。」

 

 

由紀さんは、意外にも今作が映画初主演。オファーが来た時の気持ちを伺えますか?

 

由紀「主演ということで、荷が重いな、本当に私で大丈夫なのかな、という思いもありました。病を抱えている役だったのですが、はじめに監督が「そんなにシリアスにやらなくてもいいんじゃないか」とおっしゃってくださって、それは一つ助けになりましたね。河本さんの思いと、私と同じ年頃の方々へ、夢を持って生きていくことの素晴らしさと楽しさをお伝え出来たらいいなと思いながら、いつも現場に立たせていただきました。」

 

監督にお伺いしたいのは、由紀さん起用の経緯。またそれぞれの共演の印象も教えていただきました。

 

秦「ストーリー的には悲しい部分、切ない部分もあるのですが、全体を通して観た時に明るくてハッピーに満ちた映画にしたいと思っていたので、どうしても主演の女優さんは、登場されるだけで皆さんを明るさで包み込めるような、そんな方が良いなと思っていました。そしてそれは僕の中では由紀さおりさんしかいらっしゃらなかったので、一度もお目にかかったことはなかったのですが、図々しくもオファーさせていただきました。由紀さんは現場でも、いつも笑顔で本当に明るくて、それでいていい緊張感で場を引き締めてくださり、そのおかげで皆で楽しく撮影ができたと思います。本当に素晴らしい方で、それ以上に言葉がないですね。小林君に関しては、撮影してない時も孫のようだった。(笑)」

 

小林「撮影現場に行って由紀さんとご一緒してるいると、本当にハッピーなオーラに包まれて。純粋に楽しむことを意識して一緒に過ごさせていただきました。たっぷり甘えさせていただきましたが、大丈夫でしたか?(笑)」

 

由紀「ばっちりよ!」

 

本田「カメラが回った瞬間、「僕はおばあちゃんのために何かをしてあげたい!」という感情が心から溢れてきて。それって由紀さんのお人柄や、由紀さんが演じた冬子の姿があまりにも魅力的だったからなんだろうなと思います。完成された本作を試写で観させていただいた時に、改めて実感しましたね。」

 

由紀「私が試写を観たときに感じたのは、この二人(小林・本田)の逞しさ。すごい素敵な男の子たちで、見直しました。すごく可愛らしくもあって、こういうお孫さんがいらっしゃるお家は羨ましいなと思いましたよ。これからも長くお友達でいたいなと思いました。」

 

 

小林さん演じる蒼太は能天気で明るいキャラクター。一方本田さん演じる正樹は真面目でクールな性格です。実際の関係性もそんな感じ?

 

本田「他の作品でも二人で兄弟の役をやったことがあって、その時も僕がしっかりものの弟の役だったので、もしかしたらハマっているのかも。こういう関係性であてがわれることが多いかもしれません。」

 

小林「監督にも、そのまま演じてくれたらいいよと言っていただきましたね。」

 

秦「ボイメン(BOYS AND MEN)のライブには結構通わせていただいていて、バッチリなんじゃないかなと思っています。」

 

―パラグライダーで飛ばなくたっていい!池田山に行ってみてほしい!

 

岐阜の美しい風景がたくさん登場することも今作の魅力の一つ。撮影中の思い出深いロケーションについてお聞かせください。

 

由紀「ぜひ池田山に行ってみてほしいです。今こうゆう状況で、どうしても気持ちが鬱に、前かがみになってしまうような日々ですけれど、池田山は眼下に街並みが広がり、空が高くて、深呼吸をしたらとても気持ちがいい!そこからパラグライダーで飛ばなくたっていいから1回は行ってみてもらいたい、そう心から思える素敵な場所でした。 」

 

本田「大自然の中の撮影ももちろんそうなんですけど、ショッピングモールであったりとか、岐阜の皆さんが普段買い物をしているような場所で撮影できたのも良かったですよね。自分の役柄を自然に落とし込むことができる撮影でした。」

 

小林「美味しいものもたくさんありましたね!」

 

由紀「ひつまぶしをいただくシーン、思い出深いですね。監督が、キャストがあまり身構えないようにふわっと指示をしてくださるのも理由の一つですが、街の空気に溶け込んで一つの作品に向かうことができましたね。」

 

秦「僕は由紀さんが現場に入られる時、とても緊張してしまうんですけど、小林君がいつも「由紀さ~ん!」ってフレンドリーに声をかけていて、いい意味で空気を和ませてくれてた(笑)。」

 

本田「最初のうちは背中に嫌な汗が流れましたけどね。」

 

小林「え~~~~!それは監督があまりにも緊張してるから(笑)。楽屋で由紀さんの歌を歌っていたら「楽しそうね」って声をかけてくれたこともありましたね。監督は僕が歌ってるのを見て、逃げてましたよね(笑)。」

 

 

それぞれの注目してほしいシーンについて教えていただきます。

 

小林「僕が一番大好きなシーンは、冬子と蒼太が一緒にバイクに乗って走っているシーン。耳元で聞こえてくる由紀さんの声が、今も心に残っているくらいときめくシーンで、キュンキュンしてもらえると思うので、目に焼き付けてもらえればと思います。」

 

本田「今作では人生や家族、夢という大事なテーマが描かれますが、正樹にもキュンキュンシーンがありまして。僕自身、撮影中ドキドキしておりました。そんな緊張感が露骨ににじみ出ていると思いますので、初心で奥手な本田が演じる正樹という役に注目してもらえたらと思います。」

 

秦「僕からは、エンドロールの後に入っているワンシーンを紹介します。もともと台本に入ってなかったのですが、撮影中どうしてももうワンシーン撮りたいと気づいてしまって。スケジュールも台本もないまま、ダメ元で由紀さんにお願いしたら、快く「いいわよ」と言っていただき実現しました。あのシーンがあることとないことで、この映画が大きく違ったなと思っていて、撮れたことがほんとに幸せなので、どうかエンドロールで席をお立ちにならずに、エンドロールの後のワンシーンまで楽しんでいただけたらと思います。」

 

今作は、原作から秦監督が手掛けたオリジナルムービー。この作品で大切にされたこと、感じ取ってもらいたいことを、最後に秦監督からお願いします。

 

「今作では、ありのままの岐阜・西濃地区の空気感、魅力というのを映画の中に記録したいなと思いました。コロナ禍直前で撮影した作品ですので、今このような状況になる前はこうゆう雰囲気だったんだ、こんなに大勢でダンスが踊れたんだ、と思い返すことができて、今見ると胸に迫るものがありますね。結果的にではありますが、あの時のあの暮らしを取り戻したい、という思いも詰まった作品になったと思います。岐阜にお住まいの皆さんにとっても、あのころのふる里はこんな景色だったと、長く見ていただける作品になればいいなと思います。」

 

『ブルーヘブンを君に』ってこんな映画

 

『ブルーヘブンを君に』

6.11(金)全国ロードショー

鷺坂冬子、63歳。誰にも作れないと言われた、世界初の青いバラ「ブルーヘブン」の生みの親として、園芸家としてはちょっとだけ有名だけれど、今は蒼太と正樹の二人の孫や家族に囲まれて暮らす普通のおばあちゃん。そんな冬子には、家族に言えない秘密があった。がんが再発して現在余命半年のステージ4と診断されたのだ。「治療に専念して余命を延ばそう。まだまだやり残したことがあるだろう!」主治医の叱咤激励に、冬子はある“やり残したこと”を思い出す。それは、ハンググライダーで空を飛ぶことだった―。

 

【監督】

秦建日子

【原作】

秦建日子「ブルーヘブンを君に」(河出文庫)

【出演】

由紀さおり

小林豊(BOYS AND MEN) 柳ゆり菜 本田剛文(BOYS AND MEN)

おかやまはじめ 岩橋道子 柊瑠美 鈴木信二 関口アナン

松嶋亮太 中田圭祐 小池里奈 田村侑久(BOYS AND MEN) 寺泉憲

大和田獏 寺脇康文

【配給】

ブロードメディア・スタジオ

©️2020「ブルーヘブンを君に」製作委員会

【公式サイト】

https://blueheaven-movie.jp/

【公式Twitter】

@blueheaven_eiga

【公式Facebook】

https://www.facebook.com/blueheavenwokimini

SHARE!!
稲垣朱乃

稲垣朱乃

2021.05.18

PAGE TOP