Mireiはあの日、
この言葉に救われた!
-第5話-
肋骨さん
『鬼滅の刃』の映画「無限城編 第一章 猗窩座再来」が公開された。
大切な人を失くして、奪われて。
受け入れられない事実を前に「自分なんかが生き延びてしまった」と苦しみながら、それでも誰かを救おうとする登場人物たちの姿に、精一杯生きようとする姿に、私はいつも心を打たれる。
悩んで、迷いながらでも、大切な誰かの幸せを願うような、そういう優しさが詰まったこの作品が、私はとても好きだ。
今回は、その『鬼滅の刃』の作者・吾峠呼世晴さんが描いた短編集『吾峠呼世晴短編集』に収録されている、短編『肋骨さん』の中の台詞を紹介しようと思う。
私物
____肋骨さん139ページ。
自分が死んでも悲しむ人はいない、と語る肋骨に対して、孤児の女の子が伝えた孤児院の職員マミコさんの言葉。
「誰にも望まれてないなら、せめて自分くらいは自分のこと大事にしてやりなさいよね」
このセリフは、7つほどの文章の最後の言葉だ。
本当はこのくだりの言葉全てを抜粋したいくらいなので、未読の方はぜひ、冷たいようで愛のあるマミコさんの言葉全文を読んでほしい。
急に自分を好きになったり、自分に自信を持つのは難しい。
でも、誰にも期待されてないと感じる時でも、自分の出来なさに打ちのめされそうな時でも。
せめて自分だけは、自分のことを見捨てないでいてほしい。
うまくいかないことが続いたとき。
誰かの期待に応えられなかったとき。
自分以外の誰かの成功や賞賛を目にしたとき。
「私はまだまだだな」「全然ダメだな」って、自分に厳しくなってしまう瞬間はたくさんある。
今の自分なんて必要とされていないんじゃないか、私なんかいなくてもいいんじゃないか。
誰にも求められていないんじゃないか。
そんなふうに感じてしまうのは、自分も、そして周りの人にとっても、悲しいことだ。
「せめて私くらいは、私のことを信じていよう」
「せめて私くらいは、今日もよく頑張ったって認めてあげよう」
「せめて私くらいは、大丈夫だよって言ってあげよう」
完璧に認められなくても、ちょっとずつ、自分の味方でいる時間を増やす。
そういう君でいてほしいし、私も、そういう自分でありたいと思う。
「生きているだけで偉い!」という言葉に対して、「それは甘えだ」という声がすぐに聞こえるような今の世の中だ。
自分で自分に優しくするのには、すごく大きな勇気がいる。
でも、自分を守ることは、自分を守りたいと思ってくれている誰かを尊重することでもある。
君が今日も、自分のことを認められますように。
大切な誰かを大切にしたいと、大切に思うのと同じように、君にも自分のことを大切に思ってほしい。
\次回は8月10日(日)21時アップ/
隔週の日曜21時更新です、お楽しみに!
●過去の記事もCHECK
プロフィール
みれい Mirei
・2000年8月20日生まれ
・福岡出身/名古屋在住のAB型
6人組ガールズグループ「SAKURA GRADUATION」のリーダー。
頼れるアート系女子で少年漫画と美容、ファッションやカメラ、デザインなどが趣味。
特に本、文章、活字が大好き、書くことも大好き!
学生時代には作文で賞を獲ったり学校代表に選ばれたり、公募の詩集雑誌での掲載経験なども。
好きな作家は太宰治、西加奈子、最果タヒなど。現在はnoteで文章を書いて発信。
また情報発信も大好きで、インスタのストーリーで美容や本の感想なども。
⇒note
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●WHAT’S SAKURA GRADUATION?
それは「アイドルをやめる」決意から生まれた、覚悟の6人。
2023年。前代未聞のオーディション「私、今日でアイドルやめます」から誕生した、6人組ダンスボーカルガールズグループ。
“選ばれる” のではなく、“自ら残る” ことを選んだ彼女たちは、自分の言葉で、未来を切り開くことを決意した。
グループ名には、ふたつの想いが込められている。
ひとつは、SAKURA= 桜。
日本を象徴する、美しくも儚い花。咲き誇り、そして散ってゆくその短い命が、 見る者の心を打つように──私たちもまた、限られた時間の中で全力で咲き、世界にその美しさを刻む。
もうひとつは、GRADUATION=卒業という決意。
あらかじめ “終わり” が決まっているからこそ、今を全力で駆け抜ける。 3年間という限られた活動期間の中で、ひとりひとりが成長し、輝き、そして旅立っていく。
2024年にはデビューシングル「シゲキテキ VIVID!!」で鮮烈なデビュー。
2ndシングル「CANDY TOWER」ではオリコンデイリーランキング4位を記録。
ライブパフォーマンス、楽曲、そしてファンとの近い距離感──そのすべてが、“今” という時代に新しい風を吹き込んでいる。
アニメ、コスプレ、J-POP、そしてアイドル文化──日本が世界に誇るポップカルチャーの旗を掲げ、世界へ挑む。
この一瞬にすべてを懸けて、今日もステージに立つ。
その一歩一歩が、世界中に日本のカルチャーの魅力を届けていく── 覚悟を持ったアイドル。
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