NAGOYA.(ナゴヤドット)

奇妙礼太郎『たまらない予感』インタビュー「聞いた人が楽しめるような、希望を感じられるものを」

 

今回ナゴヤドットに初登場してくれたのが、シンガーソングライターの奇妙礼太郎さん。儚くも叙情的な歌声が魅力的で、業界からの支持も熱い、唯一無二の存在感を放つ彼。2022年4月13日に、ビクターエンタテインメントより約4年ぶりのフルアルバム『たまらない予感』をリリース!作品について語っていただきました。

 


 

早瀬直久監督の作品に出演して完成したアルバム『たまらない予感』

 

今回のアルバム『たまらない予感』は、前作の『ハミングバード』に引き続き、収録曲全11曲の作詞作曲やプロデュースを早瀬直久(べべチオ)くんにお願いしました。アンサンブルやアレンジもすべて彼に任せて、僕は出来上がったものを聴いて歌を入れていく、そんなレコーディング期間でした。ドラマや映画でいうと早瀬くんが監督で、僕はそこに出演している、という感じ。

 

前作のリリースのあとツアーやライブを回っていて、『ハミングバード』の感じでもう一枚、一緒に作業して録りたいねってなったのが始まりでした。収録する11曲を渡されてはじめて聴いたときの印象は、「どれも掴まれるようなものがあるな」ということ。

 

自分で作詞作曲した楽曲と違って、人から受け取った楽曲というのは、まずその楽曲の形にはまることを目指し、それができてはじめて、自分なりのアプローチをしていくので、一つ大きな作業が増えるんですよね。それが難しさでもあるのですが、そのおかげで世界がまた一つ広がったと思っています。

 

歌えば歌うほど理解が深まる、それが面白い

 

早瀬くんの詞はどれも、鮮明に情景を表現している分かりやすいものではなく、その情景を想像するきっかけとなるイメージが細かく羅列されているようなものが多い印象です。それらを眺めて絵を想像しているだけで楽しいんですよね。答えは聴く手にゆだねられていて、その人により様々な受け取り方があるんだろうなと思います。

 

レコーディングの段階で、1曲1曲これはこうゆう楽曲で~といった深い説明はされていなくて、僕自身楽曲を受け取ってすぐはあまり理解できていないんです。ライブで何回も歌っているうちに、自分なりの曲との付き合い方というのができていき、今ではレコーディングの時とはまた違う感情で歌っていることがほとんど。そうやって曲に対するアプローチが変わっていくのも面白いなと思っています。

 

「かすみ草」という楽曲なんかは、最近早瀬くんのツイッターをたまたま見たら、「戦地からの手紙をイメージして書いた楽曲」と書かれていて、その時はじめて、そうゆうことを念頭に書かれていたんだと知りました。レコーディング中にはそんなこと知らなくて、歌う前に言うてよ!って思いましたけどね(笑)。

 

▼「かすみ草」

 

 

『たまらない予感』というタイトルはスタッフと一緒に相談して決めました。3つくらい候補があったのですがその中でも意見が一致したのがこのタイトル。

 

明るいニュースが少ない世の中ですし、自分の作品を聞いた人が楽しめるような、希望を感じられるものが今はいいので。収録されている同名楽曲についても、なんでも楽しめる力を持っている早瀬くんらしい楽曲だなと思っています。

 

個人を超えた音楽の力をライブで感じたい

 

日々音楽をする上で刺激となっているのが、ライブ。自分を見に来て音楽を聴いてくれる人とコミュニケーションをとることができるライブの時間が大きなものとなっています。

 

最近ゴリラの本を読んでいたんですけど、人間が言語を獲得する以前の姿に最も近いのがゴリラだそうです。ゴリラは音やダンスでコミュニケーションをとっているそうで、人は言語というものがありますが、動物同士の心のやりとりの原点に「音」というものがあるんだなと知りました。

 

「うわ、今のなんやったんやろ、なんか、わからんけどすごい瞬間あった。あれもう一回感じたい。」というような瞬間。会場の人が言葉とか身体を超えて繋がりあうようなとき、説明できないけど、音楽をやっている一番根っこの部分は、そこにあるのかもしれません。

 

ライブに来てよかったと思ってもらえる音楽を

 

今後やってみたいなと思っていることは、屋久島に行ってみたいなとか、サイゼリヤでライブをやってみたいなとか(笑)。現実的なことでいうと、次は自分で作詞作曲した楽曲をリリースすることになると思うので、その準備をしなければいけませんね。

 

自宅で一人作曲をしてると、心のどこかで「いい曲を作らなければ…」と思ってしまうのですが、そういう邪魔な気持ちを極力なくして制作をすることが目標です。そんな感情より、自己開示をきっちりして、お客さんがライブで聞いたときに「そこにいてよかった」と思ってくれるような、奥深いものとかくだらないものを作っていけたらいいなと思っています。

 

名古屋の皆さんへ

 

今作の『たまらない予感』は、早瀬くんらしい、ひねくれているけれど刺さるものがある、明るくて力強くて笑顔になれる作品になったと思っています。強いハートの持ち主である早瀬くんの楽曲を、僕の歌声を通して楽しんでもらえたらと思います。

 

▼リード曲「たまらない予感」

 

▼リード曲「あたいのジーンズ」

 


 

リリース

 

3rd Full Album

『たまらない予感』

2022.4.13リリース

商品番号:VICL- 65672
価格:3,300円(tax in)

 

■収録曲

1.あたいのジーンズ

2.きになる

3.かすみ草

4.くじら

5.大事な話(AXSデザイン企業CMタイアップ曲)

6.二度寝

7.RH-

8.ランドリーナイト

9.少女漫画

10.竜の落とし子

11.たまらない予感

 

Produced and Arranged:早瀬直久
Recorded , Mixed:葛西敏彦
Masterd: 内田孝弘
Recorded , Mixed at Studio ATLIO
Masterd at: Victor Studio FLAIR
Front Cover Photo : 奇妙礼太郎

 

ストリーミングサービスおよびiTunes Store、レコチョク、moraなど主要ダウンロードサービスにて配信。
※音楽ストリーミングサービス:Apple Music、LINE MUSIC、Amazon Music Unlimited、AWA、KKBOX、Rakuten Music、RecMusic、Spotify、YouTube Music

https://jvcmusic.lnk.to/strangereitaro_tamaranaiyokan

 

LIVE情報

奇妙礼太郎「たまらない予感」

Release One Man Live

5/27(金) BEAT STATION(福岡)
開場18:00 開演19:00
Info : 092-712-4221 (BEA)

 

6/8(水) 名古屋CLUB QUATTRO(愛知)
開場18:00 開演19:00
Info : 052-936-6041(JAILHOUSE)

 

6/9(木) 心斎橋BIGCAT(大阪)
開場18:00 開演19:00
Info : 06-6882-1224(GREENS)

 

6/19(日) 札幌cube garden(北海道)
開場17:00 開演18:00
Info :011-614-9999(WESS)

 

6/25(土) キネマ倶楽部(東京)※SOLD OUT!
開場17:00 開演18:00
Info : 03-5720-9999 (HOT STUFF PROMOTION)

 

奇妙礼太郎 プロフィール

大阪府出身。2008年より奇妙礼太郎トラベルスイング楽団として活動。バンド解散後、TENSAI BAND II(ex.天才バンド)・アニメーションズ等のバンドを経てソロアーティストとして活動。スズキ自動車『ショコラ』(「オー・シャンゼリゼ」)、サントリー『オールフリー』(「SWEET MEMORIES」「渚のバルコニー」)等多数のCM歌唱も担当し話題となる。

2017年メジャーデビュー。同年1stアルバム「YOU ARE SEXY」、翌2018年2ndアルバム「More Music」リリース。2021年6月9日にオリジナル作品としては3年ぶりとなるミニアルバム「ハミングバード」、10月にはソロとして初となる弾き語りカヴァー・アルバム「song book #1」をビクターエンタテインメントよりリリース。2022年4月13日(水)に3rdアルバム「たまらない予感」をリリースした。

 

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