2022年1月27日(木)、愛知県が2022年秋、一部施設の開園を予定しているテーマパーク『ジブリパーク』に関するメディア向け発表会を開催。会には大村秀章県知事をはじめ、株式会社スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサー、ジブリパークの宮崎吾朗監督などが出席。開園日やエリア内の最新情報を発表するとともに、建設途中の工事現場の公開、スタジオジブリ初の試みとなる愛知県の観光PR用動画の発表などを行いました。
開園日は??
この発表会では数々の最新情報が発表されました。順番にご紹介していきます。
まずは開園日!2022年秋といったざっくりとした季節しか決まっていなかったのが、2022年11月1日開園、日付が決定いたしました。
チケットの値段・購入方法は??
そこで気になるのがチケットの値段や購入方法。
こちらはまだ最終調整中とのことで詳細は決まっていないとのこと。ただ、入場は東京にあるジブリ公式の美術館『三鷹の森ジブリ美術館』と同様に、日時指定の完全予約制を想定。夏頃から予約をできるようにしたいと考えているそう。
また大村知事によると「永続してみなさまに楽しんでいただけるように、整備の費用やスタッフの人件費などもございますので入場料を頂戴したいと考えています。ですが今回のプロジェクトは公園事業の予算のもと行われておりますので、1人でも多くのお客様が気軽に足を運べるよう、他テーマパークに比べてもかなりリーズナブルな価格に設定したいと考えております。」とお話ししていました。
いくらで施設を楽しむことができるのか、とても気になりますね!
ジブリパーク公式サイトが2月1日(火)12:00オープン!
ジブリパークの公式サイトが2022年2月1日(火)12時、ついにオープンをしました。「ジブリの大倉庫」をテーマとして新たなキービジュアルと共に公開されました!
今後のジブリパークの最新情報は、その公式サイトで発表されるそう。ぜひチェックしてみて。
11月1日に開園するのは「ジブリの大倉庫」「青春の丘」「どんどこ森」の3エリア
全5エリアで構成されることが発表されている『ジブリパーク』。その中でも第1期として11月1日に開園が予定されているのが「ジブリの大倉庫」「青春の丘」「どんどこ森」の3エリアです。(残りの「もののけの里」「魔女の谷」は先行する3エリアの開園から概ね1年後の開園を目指しているそう)
映画『耳をすませば』の舞台をイメージした「青春の丘」エリア
映画『耳をすませば』(1995)に登場するショップ「地球屋」や「ロータリー広場」、映画『猫の恩返し』(2002)に登場する「猫の事務所」が整備される「青春の丘」エリア。また、既存のエレベーター施設を改修し、映画『天空の城ラピュタ』や映画『ハウルの動く城』などの世界観を想起させる19世紀末の空想化学的要素を取り入れた内外装を予定しているそう。
この発表会では、「地球屋」の工事現場や、既存エレベーター施設の改修の様子を見させていただきました。
スタジオジブリのあらゆる資料が収蔵される「ジブリの大倉庫」
既存の温水プールがあった建物を利用して生まれる「ジブリの大倉庫」エリア。パークの中でも貴重な屋内エリアとなっています。「倉庫」らしさと懐かしさを感じる和洋折衷の建築空間をイメージし、中には子どもの遊び場や、売店、喫茶なども整備されるそう。
「これまでのスタジオジブリの資料というものは膨大な量がありまして、映画や動画の制作、美術館での企画展を催すたびにそれがまた増えていきました。東京は賃料が高いので、わざわざ東北に倉庫を借りてそれらを収蔵していたのですが、それでもままならず泣く泣く処分するものもある。そんな話が愛知県さんの耳に入りまして、ならばパークのなかにも資料収蔵用の倉庫を作らないか、といった案が上がりました。」そう語られたのは、今回パークの総監督を務める宮崎吾郎さん。
エリアとしては『三鷹の森ジブリ美術館』の約3倍の広さで2階層。屋内の中であっても、路地が入り組んだ街のような空間が創造される予定とのこと。
温水プールであった従来の施設を活用し、温室の植物園のように緑も多く取り入れることも伝えられました。映画『借りぐらしのアリエッティ』(2010)に登場するアリエッティやその家族が暮らす「床下の家と小人の庭」や、映画『天空の城ラピュタ』(1986)に登場する「空飛ぶ船」や、廃墟となった「ラピュタの庭園」をイメージした空間も見ることができるそう。
宮崎さんは「この倉庫だけでもじっくり見学したら3時間とかを有に超えてしまうほどの充実ぶりになるのではないか」とおっしゃっていました。
昭和の原風景が楽しめる「どんどこ森」
映画『となりのトトロ』の「サツキとメイの家」を中心とした昭和の田園景観がイメージされる「どんどこ森」。ここで新たにビジュアルが公開されたのが、子どもも楽しめる木製遊具が設置される「どんどこ堂」。山の散策路を利用してもらうために、と考えられた広場で、中央には大きなトトロの遊具が佇みます。中は空洞になり、小学生低学年のお子様限定で、中に入り口から顔を覗かせることができるのだという。
足の不自由な方や、年配の方のためには散策路にスロープカーも整備される予定とのこと。
大村知事による挨拶
「公園内では、スタジオジブリ作品の世界観を忠実に表現した数多くの美術品やセットに囲まれて、来場者の皆様には映画の主人公になった気持ちでエリア内を楽しんでいただける演出となっています。」そう語る大村知事。2022年秋にオープンを控える『ジブリパーク』について、開催に至るまでの経緯を改めて説明されました。
「愛知県で開催された愛知万博。その10周年イベントとして行いました『ジブリの大博覧会』という展覧会イベントを契機に私たちはスタジオジブリさんと良い関係を築いてまいりました。そこで提案したのが、ジブリの世界観を永続的に楽しめる施設を作りませんか、という内容です。何度もお話をさせていただき合意をいただいたのが2017年。皆様へ発表をしたのは2018年となります。」
また、『ジブリパーク』の概要について
「この万博跡地である愛・地球博記念公園の全面積は140haございまして、その中でも今回『ジブリパーク』の施設として整備されるのは7ha。全体の3%となっております。『ジブリパーク』は緑豊かな公園の景観や自然を壊すことなく、既存の施設を最大限活用しながら、あくまでもお邪魔する、という気持ちで整備しております。全5エリアからなり、その施設への入場は規制されますが、それ以外の公園利用はこれまで通り無料で気軽にご利用いただくことができます。」
と語りました。自然に敬意を払いながら、今あるものを最大限活かして作られるテーマパーク。なんともスタジオジブリが手がける施設らしい、といった内容で、とてもワクワクしますね!
鈴木プロデューサー挨拶
鈴木プロデューサーが挨拶で語られたのは、2020年11月に宮崎駿監督と一緒に名古屋へお忍びで来名された時のこと。ジブリパークの会場となる愛・地球博記念公演に訪れ、その雰囲気の良さから宮崎監督も感銘を受けている様子を語られました。
また工事の途中経過を見られた感想として「この仕事をやって本当に良かったと思いました。三鷹の森ジブリ美術館の発展系がそこにはある。手応えを感じています。」と語りました。
また「この間宮崎駿のアトリエを覗いたら、私が来たら隠してはいたけれどジブリパークの構想を描いていました。それを生かすか否かは宮崎吾朗の判断にはなりますが、もしかしたら何かの形で生かされることもあるかもしれません。今後のジブリパークの動向にもぜひ期待をしていてください」とファンにはたまらないエピソードを話していただきました。
ジブリパーク監督 宮崎吾朗さん挨拶
ジブリパークの監督を務めるのが、宮崎吾朗さん。
「この場所は昭和45年に青少年公園として誕生し、その後万博の開催、今は愛・地球博記念公園として親しまれています。その場所の未利用の部分の隙間にジブリが入らせてもらっています。森を活かし、育まれた思い出を大切にしながら、さらに愛される場所となるよう務めたいと思っています」と語りました。
スタジオジブリ制作キービジュアル「風になって、遊ぼう。」公開!
©︎ 2020 Studio Ghibli
公開されたキービジュアル「風になって、遊ぼう。」は、「ジブリパークのある愛知」の魅力をスタジオジブリの世界観に沿って描いた観光PR動画。
国宝犬山城(犬山市)や、あいち航空ミュージアム(豊山町)、半田赤レンガ建物(半田市)など、愛知県内のさまざまな観光スポット全15スポットを取り上げ、ジブリパーク来場者に県内周遊を呼びかける内容となっています。
アニメーションのイメージが強いスタジオジブリが実写動画を作成することは珍しく、また観光PR動画を手がけることははじめてのことだと言います。
ご覧になった鈴木プロデューサーも「いいじゃん」と一言。監督を務めた中川龍太郎さんのことを、「性格が宮崎駿にそっくり」だと語り「たくさんの方に見ていただけたら嬉しい」とおっしゃりました。
動画「風になって、遊ぼう。」の特設サイトが、愛知の公式観光サイト「Aichi Now」内開設しています。詳細はこちらのサイトでチェックしてみて。
「風になって、遊ぼう。」のストーリー
森の中で、旅人が残した鞄から、羽根の版画を見つけた少女。その脇を「風」が飛び去っていく。少女は、その「風」を追うままに、愛知県内各地を駆けぬけ、「サツキとメイの家」で、羽根を見つける・・・。
羽根を運ぶ風になって駆ける、少女の冒険物語。
今後のスタジオジブリの関連イベントをチェック
2022年11月1日に開園を予定している『ジブリパーク』。それまでの期間にも、ジブリのニュースは満載です。6月22日より名古屋・御園座にて『舞台 千と千尋の神隠しSprited Away』の開催、オープン直前の10月29日からは愛知県美術館にてジブリの企画展を予定しているとのこと。それらも共に楽しみながら、ジブリパークの開園を心待ちにしましょう!
店舗名:ジブリパーク
住所:愛・地球博記念公園
公式サイト:https://ghibli-park.jp/company